お菓子屋のポポロ-1

「いいにおいがするなぁ…」

いぬのポポロは、おなかがすいてたまりませんでした。

1ヶ月前いっかげつまえまではご主人しゅじんにかわいがられていたのに、とつぜん、団地だんちにひっこしがきまったといって、ポポロをおいて、ていってしまったのです。

ご主人の家にいたころは、おくさんが毎日まいにちのように、ふわふわのしろいからだにブラシをかけてくれました。でも、今ではすっかりよごれています。

食べものだって、自分じぶんでさがさなくてはいけません。けれどもポポロは、どうやって見つけたらいいかわかりませんでした。ごはんというものは、おなかがすくとでてくるものだと思っていましたから。 

なのに、よその家へ行っても、おみせへ入っても、ごはんをくれるところはありません。それどころか、「うるさい」とって、おいはらわれてしまうのです。 

そんなわけでポポロは、もう何日なんにちもなにも食べていませんでした。たおれそうになるのを必死ひっしにこらえてあるいても、なにももらえませんでした。 

「ああ、最後さいごに食べたおにくのあじがわすれられないよ」 

 

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eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。

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