お菓子屋のポポロ-3

「あのお菓子かしがまたべたいよ。毎日まいにちリビングで、おくさんとおやつをべるんだ。おくさんはとってもやさしくて、
『ポポロちゃん、どうぞ』
なんてって、お菓子かしをどっさりしてきてくれて、
『クッキーもあるよ』
『ゼリーはいかが?』
『フルーツケーキもめしあがれ』
なぁんてって…。ボクはもうべきれなくて、おなかがふくらんじゃうんだろうな。こんなふうに、おおきなくちあけて、
『いただきまぁす』
って…。あぁ、こんな幸せしあわせ気分きぶん、なんだかひさしぶり…。ヘンだなぁ。ただ、おもい出しているだけなのに、本当ほんとうくちの中が甘くあまくなってきたぞ…」

ふと、ポポロは前足まえあしがヌルっとすべったような気がしました。ゼリーがたっぷりとついた両足りょうあしに入りました。
ハッとしてあたりをわたすと、ついさっきまで、まえにあったはずのおくさんのかおはきえていて、ただきれいにくならべられたお菓子かしがあるだけでした。
くちなかに、ストロベリーのあまずっぱさがひろがりました。あわてて、かがみをのぞくと、そこにうつったのは、はなよこなまクリームをいっぱいつけたポポロのかおでした。
「た、べちゃった…。うわぁ!べてしまったじゃないかぁ!」

 



eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。