お菓子屋のポポロ-4

ポポロは頭の中がまっしろになりました。ここがどこだかよくわかりません。

でも、ここにあるお菓子が、ポポロのために用意されていたものではないことくらいわかります。ここは、ポポロの家ではないことも、はっきりわかります。

「食べてしまった…。そんなこと、ど、どうしよう!どろぼうなんて、するつもり…、なかったのに…。ボクはただ、甘いお菓子を味わうところを想像して、おなかをみたそうと思っただけで、だから、その、つまり…」

つまり…しかられる、とポポロは思いました。にげ出そうかとも考えました。今、お店の中には、お客さんも店員さんも、だれもいません。見つからないうちに、外へ飛び出してしまえば、だれにもわからないのです。

でもポポロは、そんなことはしませんでした。きちんとあやまらないと、気持ちがすっきりしないんです。

それに、とってもおいしいお菓子の味が、まだ口いっぱいに残っています。おなかがペコペコで、もう歩けそうもないポポロは、

(おこられたってかまわないから、おもいっきりお菓子を食べたい)

と思ってしまったのかもしれません。

 


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eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。