お菓子屋のポポロ-6

ポポロは目をパチパチさせて、おじいさんとミルクをかわるがわる見つめました。
「のんで、いいの?」
「ああ、いいよ。ゆっくりのみな」
おじいさんは、ちらかった店のことなんて、少しも気にしていませんでした。
ポポロはよろこんで、おおいそぎで、ミルクをペロペロなめました。
「おなかがすいているんだな。そうそう、残り物だけどね。これもどうだい?」

おじいさんはゆっくりと立ち上がると、
お店のケーキやクッキーをもってきました。
それからまた奥へいくと、今度は大きなおさらにハムまで入れてきてくれました。
ポポロは不思議に思いました。
(なんで、しかられないんだろう???)
お店のテーブルは、ポポロが食べたゼリーと生クリームでよごれているし、ポポロの両足のせいで、クッションだってお菓子だらけです。
(こんなによごしちゃったし、気づかないわけないよなぁ。それに、だまってお菓子食べちゃったのに……)

ポポロが顔をあげると、ニッコリ笑うおじいさんと目が合いました。
(このおじいさん、きっと今、すごくきげんがいいんだろうな。
……そうか、お店が流行っているんだ。お金もちだから、少しくらい食べられたって平気なのかも。だから、ボクみたいな犬にも優しいんだ)

 




eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。