お菓子屋のポポロ-17

スチップキャンディーのおかげで、「お菓子屋のポポロ」は売り上げがどんどんのびて、おじいさんもポポロも大忙しでした。

けれどすぐ近くで、おもしろくないと思っている人がいました。

それは、デパートのパティシエでした。パティシエが働いているデパートは、ポポロの店のすぐとなりにありました。

本当なら、デパートのお菓子売り場にテレビの取材がくるはずでした。パティシエは、はりきって、新しいお菓子を用意していたのです。ケーキもクッキーも、この日のために、新しく考えて、店の飾りつけにもこだわって、すっかり準備をととのえていました。

それなのに、テレビにうつったのは、すぐとなりの小さなお菓子屋でした。見たこともない犬がいて、見たこともないキャンディーを宣伝していました。

パティシエはくやしくてたまりませんでした。

「デパートのお菓子のほうが、色も種類もたくさんある。もちろん味だって、ぜったいに負けていない。なのにどうして売りあげが落ちているんだ?」

パティシエは、自分が作ったお菓子が売れなくなるのではないかと考えました。そして、それはポポロのせいだと思いこんでしまいました。
デパートのパティシエは、テレビでスチップキャンディーのことを知りました。
「犬か店員でめずらしいだけじゃないか。」
パティシエは人気のスチップキャンディーがどうしても気に入りません。

「デパートのお菓子のほうがいいって、みんな言ってくれるはずだ! 小さなお菓子屋なんてどうだっていい。」



eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。