お菓子屋のポポロ-19

ポポロは大喜びでした。
すぐうしろで、パティシエがニヤリと笑ったことには全く気づきませんでした。
「それならボク、おじいさんにたのんでスチップキャンディーいっぱいつくるよ」
「おっとそれじゃ意味ないな。おまえが世話になったお礼なんだから。おまえが一人でつくらなくちゃ」
「そうか、わかった。そうするよ」
ポポロはさっそく、一人でスチップキャンディーをたくさんつくりました。
おじいさんにみつからないようにつくるのは大変でした。
やっと10本つくったところで、ポポロはおじいさんに
「ちょっとだけおさんぽしてくるよ」
と言って出かけました。

そして、デパートにスチップキャンディーをはこびました。
デパートではパティシエがスチップキャンディーを受け取りながら、
「よし!デパートのお菓子コーナーの1番目立つところにならべてやるぞ」
と言ったので、ポポロはよろこんで、またおじいさんのまつお店へ帰っていきました。

ところがパティシエは、スチップキャンディーを、デパートのお菓子コーナーにならべたりはしませんでした。
パティシエはデパートの倉庫に行くと、すぐに何やらモニター画面をみながら、ポポロからもらったばかりのスチップキャンディーを食べ始めたのです。
画面には防犯カメラで、さっき録画したばかりのポポロがうつっています。
「この辺でいい」
パティシエは、ポポロがスチップキャンディーをかかえて、デパートに入ってくるところでボタンを押して、映像を止めました。



eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。