なんでも屋のみけねこ-3

公園につくと、近所の子どもたちがすなばやブランコであそんでいました。
そばでエプロンすがたのお母さんたちがおしゃべりしています。

良太くんは、さっそく『なんでも屋』をさがそうと、キョロキョロあたりをみまわしました。けれども、どこをさがしてもそれらしいお店も看板もありません。
「おかしいな、たしかにここなんだけど……」
そのとき、かわいらしい声がしました。

「ようこそ、なんでも屋へ」

子どもたちの声にまじって、たしかにそう聞こえました。
よく見ると、みけねこがいっぴき、すべりだいの上にちょこんとすわっていました。首に青いリボンをむすんで、めがねをかけて、
「ここですよ、ここ!」
と良太くんにむかって手まねきしています。
良太くんは、胸がドキドキしてその場からかけだしました。こんなことするねこなんて、ぬいぐるみかお店の看板でしか見たことありません。
それに、もしかしたら『みけねこ』はお店の名前だけで、店員さんはふつうの人間かもしれないと、心のどこかでうたがっていましたから、今こうして本物のみけねこがあらわれてくれて、とびあがるほどうれしかったのです。

「あのう。ボク、仕事をたのみたいんだけど」
良太くんは、さっそくお願いしました。
「はい。どんなことでもひきうけますよ。今のところ、スケジュールは空いておりますから」



なんでも屋のみけねこ-4

eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。