なんでも屋のみけねこ-18

「なんだよリン、チラシのことわかってたのかい?」
「そりゃあ、このあたりで西山さんといえばこの家だけですし。こんなに親切にしていただけるとは、ありがたいことです」
リンも、お母さんにすっかりなついています。
「それじゃ、ボクはどうなるんだよ!」
「良太くんとは、今月のけいやくをしていませんでしたからね」
リンはすましてこたえます。
「それにあのとき、時間割も宿題も自分でやるから、もうこなくていいって言っていましたし」
「ごめんよ、リン。しかたなかったんだよ。あのときは……」
良太くんがなにか言おうとするのを、お母さんがさえぎりました。
「さぁ、今日はものおきをかたづけなくちゃ。行きましょう、リン。と、いうわけだから良太、わるいけどひとりで勉強しなさいね」
「そんなぁ……」
良太くんはがっかりしました。
でも、スチップキャンディーがないのですから、あきらめるしかありません。
しばらくして、パタンと良太くんの部屋のドアがしまる音がしました。
リンとお母さんはそっとふりかえると、顔を見あわせてクスクス笑うのでした。

 

おしまい



eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。