若がえりの実-4

長女のいちかは、 三女のみいこに言いました。
「あんたのもってる赤いビー玉をもってきてね。花のとなりにつけるから」
「ビー玉‥‥? そんなの庭につけたりしたら、カラスにとられちゃうじゃない」
「それは大丈夫。ぜったいにとられないようにするから。それから、この作戦のあいだは、みんなは外で遊ばないこと。私たち姉妹をカラスに見られたらおしまいよ」
そう言っていちかは、みいこがもってきた赤いビー玉を、庭にさいてる花の横にとりつけました。
みんなはカラスに見つからないように、部屋にかくれました。

そこへさっそく、カラスがやってきました。
「めずらしい赤い実がなってるじゃないか。ひとつぶわけてくれよ」
「だめよ。あなたはすぐに食べものをちらかすわ」
「おいおい、オレはな、ただ食いちらかしてるだけじゃねーんだよ。金になりそうなモンさがしてんの。そこらへんのカラスと一緒にすんなよ」
「あらそう。毎日おまわりさんの声がうるさくてしょうがないんだけど」
「ふん、えらそうに! 子どもの説教なんか聞かねーよ!」
「あら、せっかくいいものがあるから教えてあげようと思ったのに」
「お、なんだ? 金になるのか?」
「まあね」

eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。