おねがいレレア-7

「なかなかいい方法ってないものね」
アイがあきらめそうになったのを見て、レレアはあわててさけびました。
「だいじょうぶよ。あたしが何とかする。ぜったいに願いをかなえてみせるから安心して!」
けれども、レレアは本当は不安でいっぱいでした。
アイの願いをかなえなければ、魔法の世界にかえれないのです。

公園のダンボールにもどると、くやしくてたまらなくなりました。
「あーあ。魔法が自由に使えたらなぁ。こんなのかんたんにできるのに。まず、きもだめしなんて中止にして、それでもダメなら、夜を昼にかえてやるのよ。かんたんよ。おばけなんて出てきたって、みんなにんじんにしてやるわ。食べすぎて、おなかこわしそうになるくらいにね。たくさんできるだろうなぁ‥‥にんじん」

そんなことを考えていたら、だんだんおなかがすいてきました。
人間の世界についてから、何も食べずにじっとだれかがダンボールをのぞいてくれるまで待ち続けて、やっとアイと出会ったのでした。
あんまりおなかが空いていたレレアは、このとき、つい無意識に、魔法でにんじんを取り出して食べてしまいました。
お腹がすいたときにいつもやっていたようにして食べたのでした。
つかれきっていたレレアは、にんじんを食べおわると、満足してすぐにねむってしまいました。
たった1回しか使えない、大事な魔法を使ってしまったことなんて、すっかり忘れてねむりました。
もちろんアイも、このことに全く気づいていませんでした。

 

おねがいレレア-8

eguchi
  • eguchi
  • 子どものころから30年間趣味で、動物が出てくる童話を書いている。2020年に動画をきっかけにブログを始める。
    猫大好き!子どもとネコカフェやカラオケに行くのが楽しみ。