なぜごんは兵十に撃たれたのか?子どもはどう感じる?伝わらなかった気持ち”が残す、悲しい結末

なぜごんは兵十に撃たれたのか?子どもはどう感じる?“伝わらなかった気持ち”が残す、悲しい結末

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『ごんぎつね』は、小学校の国語でも長く読まれている物語です。

 

いたずら好きのごんと、母親を亡くした兵十。

最初はすれ違いから始まった関係でしたが、ごんは少しずつ兵十のために行動するようになります。

それなのに、最後に兵十はごんを撃ってしまいました。

なぜこんな結末になったのでしょうか?

そして子どもたちは、この場面をどう感じているのでしょうか。

 

📕ごんは、“許してほしかった”のかもしれない

ごんは、兵十のうなぎを逃がしてしまったことで、兵十のお母さんの最後の願いを邪魔してしまいます。

そのことを知ったあと、ごんは大きな後悔を抱えます。

だからこそ、

  • 栗を届ける
  • 松茸を運ぶ
  • こっそり役に立とうとする

という行動を続けました。

でも、ごんは直接「ごめん」と言えませんでした。

子どもはここで、

「どうして言わないの?」

「ちゃんと話せばいいのに」

と感じることがあります。

けれど、ごんはきっと怖かったのです。

嫌われていると思っていたからこそ、言葉ではなく“行動”で気持ちを伝えようとしたのかもしれません。

 

📘兵十には、“見えていなかった”

兵十から見ると、家のまわりをうろつくごんは、また悪さをする存在でした。

実際、ごんは以前にいたずらをしていました。

だから兵十は、「また盗みに来た」と思い込んでしまいます。

ここが、『ごんぎつね』のいちばん苦しい部分です。

本当は、ごんは優しさで動いていた。

でも、その気持ちは兵十に届いていませんでした。

子どもたちは、この“すれ違い”に強く心を動かされます。

子どもは、「かわいそう」だけでは終わらない

『ごんぎつね』を読んだ子どもは、

「ごんがかわいそう」

「兵十ひどい」

と感じることがあります。

でも読み進めるうちに、

「兵十は知らなかっただけ」

「ごんも最初に悪いことをした」

と考え始める子もいます。

この物語には、“完全に悪い人”がいません。

だからこそ、読むたびに感じ方が変わるのです。

低学年では「悲しい話」として残り、

高学年になると「気持ちが伝わらない苦しさ」を考えるようになります。

 

📙最後に兵十が気づいたこと

兵十は、ごんを撃ったあとにはじめて、

「ああ、ごん、おまいだったのか」

と気づきます。

この場面は、とても短い言葉ですが、多くの気持ちが詰まっています。

  • 栗や松茸を届けていたのがごんだったこと
  • ごんが償おうとしていたこと
  • 自分が撃ってしまったこと

兵十は、一瞬で全部を理解したのかもしれません。

だからこそ、このラストは長く心に残ります。

 

🍀『ごんぎつね』は、“気持ちは伝えないと届かない”物語

『ごんぎつね』は、ただ悲しいだけの作品ではありません。

優しさがあっても、

後悔していても、

伝わらなければ、すれ違ってしまうことがある。

そんな、人と人との難しさを描いています。

読み終わったあとに、

「ごんはどうすればよかったと思う?」

「兵十はなぜ気づけなかったんだろう?」

と話してみると、子どもの感じ方の深さに驚かされることがあります。

 

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eguchi
  • eguchi
  • 子どもの頃から創作童話を書き続け、童話を一冊出版。現在はnoteで創作童話を発表しています。物語の持つやさしい力を大切に、「読む力」と「考える力」が育つ読書時間のヒントを発信中です。